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Shiro Itoh’s Archives-(7)-4


 ☆ 意外に多いカット&ソーンのニット・シャツ

 日本ではあまり好まれないが、アメリカに多いものに、カット&ソーンのニット・シャツがある。このシャツは、ポロ・シャツほどくだけてはおらず、かといって、ファブリックほど堅苦しくはないので、コンフォートを愛するアメリカ人向けなのだろう。
 この種のシャツには、スタンダードなデザインの他、イラストのような(A)エポーレット付きのもの、(B) マルチ・ポケット付きのもの、(C)イラストのようなミリタリー・ポケット付きのもの、などがあり、サマー・シャツのかなりの部分がこのニット・シャツで占められているようだ。

 ☆ いかにもアメリカ的なコーディネーツ

 フォート・ローダーデイルで、ビジネス・ウエアだけしか用意していなかった私は、J・C・ペニーに飛び込んで、そこのメンズ・ショップで、ヨット用のリゾート・ウエアを買わなければならなかった。
 もともとテンセント・ストアから出発したJ・C・ペニーも、最近では衣料もリーズナブル・プライス(適正価格)でいいものを揃えるようになり、シアーズに匹敵するまでになっている。
 このメンズ・ショップには、2月だというのに、土地柄、ビーチ・ウエアやリゾート・ウエアがビッチリ揃っていた。
 そしてその大半が、シャツとショーツ、タンク・トップとスイム・トランクスなどが自由に組み合わされるようになったマッチ・セットで、ひとつのパッケージ・ハンガーに各アイテムがズラリと掛けられていた。
 「マッチ・システム」「コーディネート・システム」などと呼ぶこの方式は、お客にとっては、あらかじめ、プロフェッショナルなデザイナーが組み合わせたものを簡単に選べるし、また、店にとってはスペースを取らないので、今、全盛のやり方なのだ。
 私は、うすいブルーのスイム・トランクスとこれにマッチした白の身頃にトランクスと同じ素材の衿のついたセットを買ったが、これがまた、ビルのヨットの上では実によく合った。
 隣のハンガーを見ると、やはりJ・C・ペニーのオリジナルであるFOX(狐)のマークの付いた「ザ・フォックス・シャツ」がズラリと並んでいる。こちらは、完全に<ラコステ>を意識した、スラックスやベルトからジャンパーまでの完全コーディネートだ。
 上下ともピッタリと色を合わせて着る、このような方法はアメリカ独特のものだろう。
 なお、私の選んだウエアの下のスイム・トランクスは、ショーツの下にサポーターを組み合わせたもので、これはテーラード・スイム・トランスクと呼んで、トラディショナル・ショップでよく売られているものである

 
1980年「男子専科」6月号より

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